アサヒビールも8月23日、「スーパードライ」ブランドでアルコール度数が3.5%と、通常品の5%程度に比べて低い新商品「ドライクリスタル」を10月11日に発売すると発表。サッポロビールもアサヒと同じ日に、糖質とプリン体を従来品よりも70%減らした機能系ビール「サッポロ生ビール ナナマル」を発表した。10月17日に発売する。

 各社とも、今回の減税をきっかけに、減少傾向が続くビール市場をテコ入れしたい考えだ。選択肢が増えるのは、ビール党の消費者にとってうれしい。

 逆に、税金が高くなる第三のビールを好む消費者にとっては寂しい面もある。第三のビールは3年前の20年10月の改正でも税金が上がった。ビールや発泡酒との値段の差は縮まっており、好みの商品が値上がりする前に買っておきたいと考える人もいるだろう。

 ただ、その場合は注意も必要だ。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんは次のように言う。

「税制が変わるのは今回が初めてではありません。気をつけたいのは税金の変更分がそのまま店頭価格に反映されるとは限らない点です。第三のビールなど、税金が上がるからといって買いだめなどをしようと考えがちですが、過去の変更時には店側の努力で価格上昇を抑え、変更前の価格をキープしようとする動きがみられました」

 いつもよりも一回の購入量を増やすことで、かえって損をする場合もあるという。

「お酒が手元にあると手が届きやすいから、いつもよりも多く飲んでしまうこともある。すると結果的に、税金が上がった分よりも負担が増えてしまうことにもなりかねません」(風呂内さん)

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