AERA 2023年9月4日号より

「うちは創業以来つゆの味は変わっていません。鹿児島・枕崎のサバと高知・土佐清水のカツオの削り節からだしを取り、しょうゆで濃いめに仕上げています。麺、天ぷらなど、すべて横浜市内のお店から仕入れ、横浜の総合力を結集しています」

 そう話してくれたのは店長の滝口知路さんと創業者の子孫であり社長の堀江千賀子さん。東神奈川駅のまわりには古くから工場が多く、そこで働く人たちの口に合うように少し濃い味付けになったそうだ。

「数十年ぶりにいらしたお客さんに、昔と変わっていないと喜んでいただいたことがありました。だからこれからもずっとこの味を守っていきたいです」(滝口さん)

「日栄軒」のように長い歴史を持つのが品川駅の「常盤軒」でこちらは1922年の創業。駅弁の販売からスタートし64年に駅そばを始めた。また、我孫子駅(千葉県)の「弥生軒」も創業が28年で、駅そばを始めたのが67年ごろ。こちらも歴史がある。

「『弥生軒』の唐揚げそばは、特大サイズの唐揚げがとてもインパクトがあります」(鈴木さん)

 早速現地に行き、唐揚げそば(2個入り・630円)を食すと、衣がサクサクして食感がいい。それでいて肉はジューシー。食べ進めると衣がつゆを吸いより風味豊かになる。

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