お金はあればあるほどいい。そうは思うものの、実際生活をしていると、手持ちのお金はなかなか増えていくものではない。財布の中をのぞいてため息をついた、という日もあっただろう。それならば、せめてスマートフォン(スマホ)のゲームアプリの中だけででも、“億万長者”気分を味わってみてはいかがだろうか。
株式会社マルジュ(東京都豊島区)が提供するゲームアプリ「マネーファーム」(iOS/Androidとも対応、無料)は、その名の通り、お金を“育てる”ゲームだ。プレーヤーは、お金を生産する農場のオーナーとなり、工場から出てくるお金や宝石、鉱物などをひたすらスワイプ操作で回収する。蓄えた資金で設備を強化し、生産力を上げていくことで、“世界一のお金持ち”を目指すというのが目標だ。
ゲームを開始した直後に、工場でつくられるのは1円玉のみ。これをすぐに回収しても良いが、時間が経つと、1円玉同士が合体して5円玉に、5円玉同士が合体して10円玉に、というようにより高額なお金に“育っていく”。ある程度の金額になったら、一気にスワイプして回収すればよい。特定の条件を満たすと、フィーバータイムが発生し、お金の生産スピードが上がる、というついつい狙いたくなる“ハマり”要素も用意されている。
お金がたまると、お店で「五円玉鋳造マシン」や「百円玉鋳造マシン」といった、より高額なお金や宝石、鉱物などをつくる設備を買えるようになって、効率よくお金をためられるようになる。また、このゲームではアプリ起動していなくてもお金が生産され続けるので、ものぐさな人はほったらかしていてもお金持ちに近づけるのだ。
最初の農場で一定の金額をためると、通貨の違う「ジンバブエ農場」が登場、好みの農場を選んで経営できる。この農場でも一からお金を回収し、一定の金額をためると、今度は「江戸農場」のプレーが可能になる。農場は現在のところ3種類だが、今後も追加される予定という。
スマホのゲームには、多くの放置育成ゲームがあるが、「マネーファーム」のような、お金そのものを育てるゲームは珍しい。同社によると、「人には好き嫌いが存在するが、お金が嫌いな人はいないだろう」と考えたのが、開発のきっかけだという。担当者は「放置すればするほど、農場にお金がたまるので、(アプリが)起動した際にお金が増えているワクワク感を楽しんでいただければ」とコメントしている。
額に汗して働かなくても、宝くじが当たる幸運に恵まれなくても、見ているだけでお金が増えていくこのゲーム。お金を回収し続ければ、1億円どころか、1京円といった大金を得ることも夢ではないかもしれない。日々のちょっとした空き時間に楽しめそうだが、ゲーム内でお金が増えていくからといって、外であまりにやにやしすぎないように注意しよう。