脂肪の燃焼状態が把握できる「皮膚アセトン測定器」(手前)
脂肪の燃焼状態が把握できる「皮膚アセトン測定器」(手前)
この記事の写真をすべて見る
「YUBI NAVI」。握ることによって、触覚的なコミュニケーションを可能にする
<br />
「YUBI NAVI」。握ることによって、触覚的なコミュニケーションを可能にする
「PILSENSE」。液晶ありの腕時計タイプ(左)と液晶なしのバンドタイプ(右)の2種類が11月に発売される
「PILSENSE」。液晶ありの腕時計タイプ(左)と液晶なしのバンドタイプ(右)の2種類が11月に発売される

 国内最大級のIT・デジタル家電の展示展「シーテック ジャパン2014」(10月7日から14日)で最も注目を浴びているのが、気軽に身に付けられるウェアラブル端末である。

 今回、NTTドコモや東芝などをはじめ、多くの企業がウェアラブル端末の展示を行った。これらについて紹介していきたい。

 NTTドコモは、携帯電話で健康診断が行える端末「皮膚アセトン測定デバイス」を展示している。これは、体脂肪が燃焼した時に、皮膚からごく微量に放出される生体ガス成分「皮膚アセトン」を計測できる。運動量を確認したり、生活習慣を推定したりすることで、食事メニューや食事量をアドバイスしてくる。

 従来タイプの「皮膚アセトン」の測定機器は大型で持ち歩けなかったが、NTTドコモは、測定機器の小型・軽量化に成功した。計測時間も大幅に短縮している。従来は8分もかかったが、ウェアラブル端末は2分30秒と短くなった。

 ドコモによると、あくまで今回は参考出展にとどまり、具体的な発売時期や商品化は、今のところ未定で、めどが立ってから判断するという。

 また、同社は、端末を持って歩くだけで目的地にたどり着けるデバイス「YUBI NAVI」も展示している。これは、細長い端末を握って歩くだけで、交差点に差し掛かると行き先の方向に変形して、目的地までユーザーを導いてくれる。

 たとえば、右に曲がる場合は端末の先っぽが右にねじれるような形で曲がり、目的地の方向を教えてくれるのだ。ただ、この端末もあくまで参考出展で、商品化のメドは立っていない。

 このほか、東芝は、メガネ型のウェアラブル端末「東芝グラス」を、エプソンは、腕時計型のウェアラブル端末「PILSENSE」を展示している。

「東芝グラス」は、メガネのレンズにさまざまな情報を投影することができる。ユーザーは、ハンズフリーで情報が得られ、仕事の効率が向上することが期待されている。

 一方、「PILSENSE」はユーザーの脈拍数を常時計測することで、エクササイズ状況やカロリー収支、睡眠時間まで測定することが可能。この商品は11月6日に発売する予定だ。

 ますます加熱するウェアラブル端末市場に目が離せない。