丸山茂樹さんは、ともに長年、最前線で戦ってきた今田竜二さんついて語る。
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米PGAツアーの「アーノルド・パーマー招待byマスターカード」(3月2~5日、フロリダ州オーランドのベイヒルクラブ&ロッジ)で、カート・キタヤマ(30)が米ツアー50試合目での初優勝です!
お父さんが日系アメリカ人、お母さんが日本人のキタヤマ。カリフォルニアで育ちました。12の世界ランキングポイント対象ツアーに出てきた彼ですから、この大会での初優勝は格別の喜びでしょう。「ザ・プレーヤーズ選手権」の前哨戦だから名前のある選手が集結する。
最終日は単独トップで出ましたが、9番でトリプルボギーをたたいてトップから陥落。でもサンデーバックナインを前に、すぐ気持ちを切り替えたそうですね。
トップに並んで迎えた17番でバーディー。これで抜け出し、18番はナイスパーで決めました。30歳にしての米ツアー初優勝ですから、彼に触発されて、いろんな世界で夢を再度描いて頑張る人が出てくるんじゃないですか?
身長は170センチなんですけど、体が強いのか何なのか、飛ばし屋なんですよね。スイング自体もスピードあるし、力強いですよね。「自分を信じ続けた」ともコメントしていました。最後の方はいいプレーしてましたから、自分が培ってきたものを最後に出せたというのが本当のところじゃないですか。素晴らしい。
さて、同じPGAツアーの「プエルトリコオープン」(3月2~5日、プエルトリコ・リオグランデのグランドリザーブGC)では、今田竜二(46)が8カ月ぶりにツアーに出ました。予選落ちでしたね。
去年ぐらいから「出られる試合は出るようにする」と。PGAツアーに出てるといろんな特権があるんで、彼はそんなのもちゃんと考えてるんじゃないですかね。
竜二とはずっとともにやってきてるんで、まあ彼も年齢とともにアメリカの試合から遠ざかった人間ですけど、14歳から向こうへ一人で留学して頑張ってね。僕は英語ができなかったんで竜二がうらやましかったし、問題が起こるといつも竜二に頼んで助けてもらったことを昨日のことのように思い出しますよ。