2017年5月23日にメキシコシティで公演を行ったハリー・スタイルズが、前日にマンチェスターで起きた爆破テロ事件についてステージ上で言及し、悲痛な胸の内を明かした。
興奮したファンが落ち着くのをじっと待ちながら、「今日は来てくれて本当にありがとう。遠くから飛行機で来てくれた人もたくさんいることも知ってる。来てくれて心から感謝してる」と話し始めた彼は、「この公演を決めた時、僕はみんなと楽しく騒ぎたかった。メキシコは僕が気に入っているライブをこれまでに何回か行った場所でもあるし、またここでみんなと楽しくやりたいと思ってた。でも今夜は楽しめるような心境じゃないんだ。昨晩、僕の故郷のマンチェスターで悲劇があって、僕の心には穴が空いてしまった」と沈痛な面持ちで観客に語りかけた。
英語が母国語ではない者がほとんどであろう来場者はそれでもしばらく騒がしかったが、“マンチェスター”と聞くとようやくハリーが何を言おうとしているのかを理解し、静かに聞き入った。ハリーは、「僕が初めてライブを見たのはあのアリーナだった。マンチェスターでパフォーマンスしたことは人生で最も楽しかった経験のうちに入る。僕たちは毎日起きた時、この世界に何を入れるかという選択肢が与えられている。みんなには毎日“愛”を選んでほしいと僕は願ってる。メキシコにはまた近々戻ってフルで演奏することを約束するから、もしみんなさえ良ければ、今夜は静かなアコースティック・セットをやろうと思う。分かってくれるよね?そして僕と一緒に、マンチェスターで犠牲になった人とそのご家族へ黙祷を捧げてくれるかな?分かってくれてありがとう。みんな大好きだよ」と自分の気持ちを率直に伝えた。
5月22日に英マンチェスターのコンサート会場で起きた自爆テロでは、22人が死亡、59人が負傷し、同市で起きた史上最悪の事件となった。イスラム国が犯行声明を出したが、実行犯のリビア系英国人、サルマン・アベディ容疑者(22)との関連はまだ不明だ。
◎ファンによる投稿
https://youtu.be/s5VeraLjRFU