放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、公開中の映画「ONE PIECE FILM RED」について。
【図版】Adoが語る世界の歌姫・ウタ 「人間臭いところは、自分とも少し似ている」
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8月6日から公開が始まった「ONE PIECE FILM RED」。2022年7月で連載開始25周年となる「ONE PIECE」は、今回で長編劇場版通算15作目で、原作者の尾田栄一郎が総合プロデューサーを務める“FILMシリーズ”としては、4作目。自分で言うのもなんですが、2012年公開の「ONE PIECE FILM Z」では私も脚本を担当させていただいてます。その作品は興行収入68億円を超えて、「ONE PIECE」の映画としては1位です。今の所ね。
で、「ONE PIECE FILM RED」を日曜日に見てきました。はっきり言いますね。傑作です!
いや、後半ずっと泣いていたな。もちろん物語にも泣いていたんですが、映画「ONE PIECE」としての挑戦、そしてキャスト&スタッフ、みんなが一丸となり、新しい扉を開けたなと思ったのです。
今回は、世界でもっとも愛される歌手ウタが主人公と言っていいでしょう。そのウタは、赤髪の「シャンクスの娘」であり、ルフィとは昔から知っている仲だった。このウタには大きな秘密があり、物語が大きく動いていく……のですが。
このウタの声を、声優の名塚佳織さんと歌唱部分は「うっせぇわ」などの大ヒットを持つ歌手のAdoが担当しています。
歌唱部分ってどういうこと?と思うかもしれませんが、このウタは歌手なので、映画の中で歌唱シーンがたびたび登場。というか、かなり出てくる。もうメインと言ってもいいかも。
楽曲は全てこの映画の為に作られた曲なんです。
つまりは、この「ONE PIECE FILM RED」は音楽劇なのです。ここにきて、「ONE PIECE」が音楽劇かと!