コロナ禍3年目の夏、東京・蔵前の厳念寺(ごんねんじ)で、昨年に続いて2回目の「愚痴供養祭」が開かれている(16日まで)。寺の印が押された短冊に愚痴をしたため、所定の箱に収めると、他の短冊と一緒に美しく張り出され、ライトアップされたあと、お焚き上げしてもらえる。お盆の寺に集まった、愚痴の内容は……。
【写真】厳念寺に集まった愚痴短冊
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小学生から88歳までの悲喜こもごもが、じわっと伝わってくる。やはりコロナを読んだものが目立つ。聞かれてもいないのに性別や年齢を書く人が多いのは、自分が何者かを読む人に知ってほしいという願望があるからだろうか。
ネットを駆使するユーチューバーが短冊というアナログな手段で愚痴をこぼしているのもおもしろい。SNSとは違うぬくもりを求めてのことだろうか。「もうすぐ40」「コロナにもモテない」……大丈夫! あせらないでと、声をかけたくなる。
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