エディ・ヴァン・ヘイレンが米ビルボード最新号で語った内容を受け、元ヴァン・ヘイレンのシンガーであるサミー・ヘイガーが彼は“ウソツキ”だと反論した。6月19日にフェイスブックへあげた2分間のビデオコメントにて話している。
問題となっている具体的な部分は、エディが元ベーシストのマイケル・アンソニーについて、“彼の全パートをどう演奏するか見せてあげなければならず、それが彼がバンドにいない大きな理由だ”とする主張に対してのことだ。また、ヴァン・ヘイレンのバンド・サウンドにおけるアンソニーのバックボーカルの役割を軽視しているとも、サミーは指摘している。(現在はエディの息子、ウルフギャングがヴァン・ヘイレンのベーシストを務めている)
「彼らが今更マイキー(マイケル・アンソニー)に対して言及することに本当に腹を立てているんだ。マイキーはヴァン・ヘイレンでそんな事してなかったよ。マイキーはバンドで最も誠実なヤツだった。彼はリハーサルに最初にやって来て、最後に帰る……100%献身的だったし、彼らを傷つけるようなことは決してしないんだ。でも彼らはマイキーのことを何度も何度も繰り返し傷つけようとするのさ」
「何をプレイしたらいいのか全てを教える必要があったなんてエディーは言っているが、俺は今まで生きてきてここまでのデタラメ話を聞いたことがないよ。俺はあのバンドに11年いたけど、エディーが何をプレイしているか彼に見せるためのカメラなんて見たことない……。なんで彼らがそんな仕打ちを彼に対してするのか理解できないね」
サミー・ヘイガーは現在、The Circleでマイケル・アンソニーと一緒にプレイしており、同バンドにはジェイソン・ボーナム(Dr)やヴィック・ジョンソン(Gt)が在籍している。彼はエディに対し、「お前はウソツキだ」とのメッセージを送っているのだ。
エディは問題となった米ビルボードのインタビューにて、「マイケルが演奏してきた全ての音について、どうプレイするか俺が示してやる必要があった。ツアーに出る前、彼はビデオカメラをもって来て、俺が全パートをどうやって弾くのか見せてやらなければいけなかったんだ」とコメント。また、「マイケルの声はピッコロトランペットみたいさ。彼はシンガーではない。ただ広いレンジを持っているだけ。非常に高い声を持って生まれてきただけのことさ。彼よりもソウルのあるシンガーがいるんだ。人はヴァン・ヘイレンの曲におけるマイケルの声についていつも話すけど、あれは彼と俺の声が混ざったものだ。彼だけの声じゃないよ」とも話していた。
なお、当のマイケル・アンソニーも反論しているが、実に大人な対応をみせている。「俺は自分のベースプレイとボーカルが我々のサウンドを形成していることに誇りを持っているよ。結局はヴァン・ヘイレンのファンを傷つけてしまうことになると思うから、俺は決して終わらない中傷から距離をとるために、もっと良い道を選んでいるのさ」と話している。