フードテックでの日本パビリオン(#FTIL22 | @The Kitchen Hub | @Strauss Group @NEWJI)
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 エクスポに参加していたいくつかの企業の取り組みを紹介しましょう。Redefine Meat社は、3Dプリンターで合成したベジミートを数年前から作り始め、現在は国内の有力商品になっています。SavorEat社は、好みの味を機械に打ち込み、その場でオーダーメイドのベジバーガーを作る機械を開発しました。エクスポ内でもこれらのバーガーは盛況でした。

 細胞を培養して食用肉や魚肉を作る技術も進んでいます。とくに魚介類に取り組む3社の取り組みに注目が集まります。Efishient社は、ティラピア(カワスズメ)の細胞培養に取り組んでいます。なぜ世界で最も食べられていて、養殖も簡単なティラピアを選んだのかを聞くと、「この魚は養殖が簡単な半面、その繁殖力の強さはその地域固有の生態系を崩す可能性があり、環境破壊の懸念になるから」と説明してくれました。Wanda Fish社はマグロ、スズキなどの細胞培養フィレ作製を目指しています。同じようにForsea社はうなぎの細胞培養による製品化を目指します。各社ともまだ創業1年半の若い会社ですが、半年後には試作品を作り、2025年には製品化を目指すと意欲的です。

 Aleph Farms社は細胞培養肉では先発グループで、レオナルド・ディカプリオが投資したことでも知られています。ProFuse社は、イスラエルのトップ生物学研究機関、ワイツマン研究所と共にイスラエルの研究者たちが集まって、細胞培養食品のコスト削減を目指しています。このような培養技術は、ヨーロッパの食肉業者から熱い注目を集めています。培養肉は環境負荷が少なく、「環境問題に敏感なヨーロッパ人に受け入れられる」と話してくれました。

 動物由来の食品には、肉以外にも、乳製品、卵などがあります。それらを代替する、マメを原料とするCHKPやYofixのヨーグルト、ナッツ由来のPlentyチーズなどは、イスラエルのスーパーマーケットではすでになじみの商品です。

 ミルクプロテインをイースト発酵により開発したremilk社は、近年デンマークに巨大なミルク工場を作りました。Imagindairy社、Wilk社も細胞培養技術で乳製品を目指しています。またMAOLAC社の作る母乳に近いミルクプロテインは、将来の重要なプロテイン資源になるかもしれません。

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