今後は台風10号の動きに注意を。台風10号は北緯30度付近では、めずらしく西よりの進路をとっています。しばらく沖縄の東の海面水温の高い領域にとどまり、発達する予想で、発達具合も異例に。

この記事の写真をすべて見る

異例な台風10号

台風10号は8月19日(金)に伊豆諸島(八丈島)の東で発生し、その後、西よりに進みました。おおよそ北緯30度付近で、西よりに進路をとるのはめったにないことです。1964年や1968年に例がある程度です。
現在は沖縄の東で、進路を東に変えたり、西に変えたりして、とどまっているような状況です。この先、27日くらいまでは、しばらくはこの海域にとどまる予想ですが、この海域の海面水温が30度以上と高いだけではなく、さらに上空と下層の風の強さの差が小さく、発達する条件が揃っています。今日(23日)午後3時に暴風域ができましたが、今後さらに発達し、明日(24日)には強い勢力になるでしょう。明後日(25日)には中心気圧は955ヘクトパスカルまで下がる予想がでています。北緯30度以北で発生し、ここまで発達するのは記録の残る1951年以降では、例がありません。
このところ台風が相次いで日本に接近、上陸をしています。太平洋高気圧が日本付近を広く覆っておらず、日本付近は高気圧と高気圧の間となり、高気圧のへりを吹く風にのって、日本付近に台風が北上することが多くなっているからです。
台風10号の進路はまだはっきりしませんが、今後も台風をブロックする太平洋高気圧が本州付近を覆うことはない予想です。また、時間をかけて、暖かい海域で勢力を強める見込みで、今後、その動向に注意が必要です。

さらに日本の南には台風のたまご発生予想

日本の南の海上は台風の発生しやすい状況が続いています。現在も発達した雲がまとまってきており、明日(24日)には台風のたまごである「熱帯低気圧」が発生する予想。今後も台風の動きから気の抜けない日が続きそうです。