竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
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竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
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開幕前の記者会見ではジョセフヘッドコーチとリーチ主将が並び、W杯への意欲を語りました
開幕前の記者会見ではジョセフヘッドコーチとリーチ主将が並び、W杯への意欲を語りました

「コンビニ百里の道をゆく」は、50歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

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 いよいよラグビーワールドカップ(W杯)が始まりました。訪日観光客の予想が40万人近くになるなど、世界も注目する一大イベントです。

 日本のラグビー界を見ると、最近では五郎丸歩選手というスターが登場しました。

 さらにさかのぼると、1980年代のラグビーブームは凄まじかった。無名の弱小ラグビー部を舞台にした「スクール☆ウォーズ」というドラマが大流行。元日本代表のラガーマンが荒くれた高校の生徒たちと衝突しながらも、全国大会に出場するまでのチームに成長する。そんなストーリーに感化されて、ラグビー部に入りたいという学生が急増したといいます。かくいう私もその一人で、高校進学後には迷わず入部を決めていました。

 そんな熱い思いを抱いていたものの、入部したのは花園を目指すようなチームではなく、一地方のラグビー部でした。ですが、弱くても、不思議と楽しくて燃えるのです。

「One for all, All for one」という言葉にあるように、ラグビーはみんなが同じ精神を持つスポーツです。どの試合も「この試合で燃え尽きてもいい」という強い思いで向かっていく。だからこそ、大きな感動を得られるのだと思います。

 当時は大学、社会人ラグビーも大人気で、ローソンの玉塚元一・前社長も慶應義塾大学のスター選手でした。高校生だった私は、玉塚さんが出場する大学選手権の決勝をテレビ越しに見ていたんです。

 その後、Jリーグの立ち上げもあり、ラグビーブームも落ち着き始めました。ですが、今回のワールドカップで、また盛り上がるのではと期待しています。開催期間も11月までと長く、日本中を旅しながら自国のチームを応援するという訪日外国人の方もいらっしゃるでしょう。全国のローソンでも、一緒に盛り上げたいですね。

AERA 2019年9月30日号