「瞑想を学んでいる人は、年齢より若く見えるケースが多い」という…(※イメージ写真)
「瞑想を学んでいる人は、年齢より若く見えるケースが多い」という…(※イメージ写真)

 子どもの頃読んで忘れられない本、学生時代に影響を受けた本、社会人として共鳴した本……。本との出会い・つきあい方は人それぞれ。各界で活躍する方々に、自身の人生の読書遍歴を振り返っていただくAERAの「読書days」。漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんの第二回目、テーマは「魂活」(こんかつ)!

*  *  *

 このところ瞑想がブームで、マインドフルネスという単語も独り歩きしているようですが、元祖マインドフルネスはヒマラヤの聖者の教えから来ている、ということがこの本を読んでわかりました。今、この瞬間にいて、心を手放す。すべてに感謝し、学びとして生きていく。瞑想し、心の奥深くの魂につながる。高次元の教えはシンプルです。悩みが生じた時、この本を手に取って適当に開き、答えを探し求めてしまいます。

 霊格の高い言葉だけではなく、実践できるテクニックも掲載。エネルギーが尽きた時、「自分の名前を呼びながら、高くジャンプ」するのを20回。自家発電のようです。夜、部屋で一人、下のフロアに響かないか気にしながらジャンプしていたら、激しい動きで思考が止まり、スッキリしました。「瞑想を学んでいる人は、年齢より若く見えるケースが多い」という箇所にも反応。つい現世利益を求めてしまい、魂活の道は長いです。

辛酸なめ子(しんさん・なめこ)
1974年東京都生まれ。漫画家、コラムニスト。著書に『霊的探訪』他

AERA 2017年5月15日号