●同僚は制限なく働ける

Dさん:金融で働いていて、4歳と2歳の子どもがいます。もともとは子どもを産んでもバリバリとやっていきたい気持ちが強くて、第2子の育休が明けた時も時短ではなくフルタイムで復帰しました。会社に入って10年以上経ち、それなりに成果を上げてきたし、年次的にも昇進が目の前にぶらさがっているので頑張りたかったんです。上司の理解も得られてやりがいのある仕事をいただき、半年ほどやってみたのですが、子育てとの両立に限界を感じてギブアップ。つい数カ月前に「このままでは家庭が破綻する」と上司に異動を申し出て、やりがいは格段に落ちるけれど業務の負荷は減る隣の部署へ。自分の意思に反した決断に、これで本当によかったのかなとモヤモヤしています。

──限界を感じたのはなぜですか?

Dさん:やっぱり周りの働き方と同じようにはできない、というのが大きかったですね。幸い上司が理解のある方で、産前よりは早く帰らなければいけない事情にも配慮してくださったのですが、一緒に働く同僚は夜中まで制限なく働ける若い子ばかり。早く帰ると「私だけ優遇されていると思われているんじゃないか……」と不安になるし、かといって彼らと同じように働くのは無理。第2子の育休復帰から間もない時期に1週間ほど夜中まで残業が続いたら、子どもが情緒不安定になってしまって……。「育児が落ち着いたら元の部署に戻してもらう」という上司との合意のもとで部署を変わりました。でも、その時期がいつになるかも分からないし、上司が代わる可能性だって十分あります。

●本音は「面倒くさい」

Aさん:やりがいのある仕事と子育ての両立、本当に難しいですよね。その理由は、大きな仕事を任せられる条件が「長時間働けること」だからに尽きると思います。気が向いた時にいつでも仕事を振れる部下のほうが使いやすくて優秀だと。ワーママは夜に会社にいないから使いづらいとレッテルを貼られる。でも、実際の仕事を一つ一つ見ていくと、急な仕事の依頼でも12時に指示してもらえれば15時には完了できるケースがほとんど。要はマネジメントの問題じゃない?と思います。私も、育休から復帰後、ルーティン業務から外されて、「中期的な企画業務をお願い」と担当を変えられました。聞こえはいいけれど、予算もつけられていない仕事でした。

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