高齢社 関美保さん
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高齢社 大石美代子さん
高齢社 大石美代子さん

 派遣社員という働き方で、シニアが活躍する場が拡大している。国の調査によると、60代後半の派遣社員は、2012年から17年にかけて1.8倍に増加した。受け入れる企業側はシニア人材のどんな点に期待を寄せているのか。

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 企業側が感じているメリットにも触れておきたい。それは、教育不要の即戦力という点だ。

 ガス給湯、発電システムの修理点検をする会社で電話受付をする派遣社員の関美保さん(66)は、上司から「何も教える必要がない」と驚かれたという。

 前職のライフバルでも同じガスの給湯や発電のシステムを取り扱っており、顧客の問い合わせに応えるため、関さんは商品知識をしっかり勉強していた。だから今の会社でも、顧客からの電話で的確に状況を把握して、修理や点検の担当者に引き継ぐことができるのだろう。子どもの使いではない、電話受付ができるのだ。

「もともとお客様とお話するのが好きなんです」という関さん。今の会社の電話受付では「そうですか、それはお困りですね」などと物腰柔らかく応対しながら、状況を確認していく。「あまり出しゃばりすぎず、かといって引っ込みすぎず、ちょうどいい間合いで話すことが大切なんです」。この辺りも長年培ってきた接客ノウハウで、若者には簡単にマネできなさそうだ。

 ライフバルで働く派遣社員の大石美代子さん(65)にはこんなエピソードがある。大石さんが今の職場に派遣された当初は、半年間限りの契約という約束だったという。

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