動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい猫(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、スリランカ・ゴールの「そろそろ時間か猫(にゃん)」です。
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案山子(かかし)のように棒の上でじっと待ち、ひょいっと竿を引き上げると、小ぶりの魚が跳ねる。スリランカ南部の伝統漁スティルトフィッシングは、海に突きさした杙(くい)に器用に腰かけ魚を釣る。気温が30度を超えても、潮が満ちても、漁師は動じない。
対して、漁師のご主人を待つ子猫はヤシの木に登ったり、岩陰をうろちょろしたりと落ち着かず。「そろそろ、おこぼれにありつける時間かな」と、期待に胸を膨らませているのだろう。ご主人を横目に見ながら、波打ち際を行ったり来たり。
デジタル岩合
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※週刊朝日 2019年10月18日号