2018年10月6日、豊洲市場への移転に伴い、築地市場は83年の歴史に幕を閉じた。移転直後から解体工事が急ピッチで進んでいる。築地の今を追った。
海外にまでその名を轟かせていた築地市場。豊洲への移転後、あっという間に工事用の外壁に覆われ、解体工事が始まった。7月現在、青果部卸売場仲卸売場棟や水産物部仲売場棟などの一部が残るのみとなっている。
来年の東京五輪・パラリンピックでは輸送拠点となり、選手や関係者用の駐車スペースや給油施設などが設置される予定だ。大会後の活用方法については、東京都が国際会議場やホテル、大規模集客施設、水辺を活用した空間など4ゾーンで構成される素案を発表。銀座から徒歩圏内の一等地は今後、どんな空間へと変貌を遂げるのだろうか。
週刊朝日編集部は、築地市場の目の前に位置する朝日新聞東京本社本館ビル内にある。その地の利(?)を生かして、屋上や社屋内から築地市場の全景を撮影。5月には半円形が特徴的な水産仲卸売場はまだ残っていたが、7月に入ると骨組みを残すばかりとなった。
(ライター・吉川明子)
※週刊朝日 2019年8月9日号