本人を差し置いて、「反発派」と「擁護派」が場外乱闘を繰り広げる格好。成蹊大の西兼志教授(メディア論)は「今回の炎上は空騒ぎ」だと指摘する。
「きっかけとなった投稿は火種ですらないんです。安倍首相を想起させる含みはありますが、『都合よく切り取った』先の『再編集する』というフェイクニュースの作法はなく、映画に関心がなくなったと言っているだけ。佐藤さんも役者として役作りについて話しただけで、火種もないのに“炎上”したんです。否定的な発言は偏った思い込みによるものでしょう」
大手芸能事務所の関係者もこう憤る。
「最近はささいなことですぐ騒がれる。昔ならたたかれなかったことで、役者が発言に注意しなきゃならないのはおかしい」
西教授は警鐘を鳴らす。
「父の三國連太郎さんは権力に対して批判的でした。反体制的な発言が許されない昨今の風潮が続けば、俳優は商業的なことしか言えなくなってしまいます」(本誌・秦正理)
※週刊朝日オンライン限定記事