5月4日、天皇陛下の即位を祝う一般参賀が皇居で行われた。令和最初の一般参賀をひと目見ようと、朝から並ぶ参賀者の列は東京駅まで伸び、参賀者は計14万1130人に達した。平成の最後の一般参賀の15万4800人に迫る勢いだった。
都内在住の60代女性は、「4時間待ってようやく皇居に入場することができた」と話す。
「雅子さまが、お幸せそうでよかったです。明るい色のドレスがとてもお似合いでした」
金色のビーズで豪華な刺繍がなされたドレスと帽子。新調された、鮮やかな黄色のローブモンタントに身を包んだ雅子さまは、にこやかな表情で参賀者に手を振った。
この日は、新天皇と新皇后が初めて国民の前に姿を見せる行事。それだけに、「皇后雅子さま」の今後のお出ましぶりを推察する、ひとつの機会でもあった。
宮内庁関係者によれば、雅子さまは、まだ人と対面したり話すことが難しい場面もあり、女官を通じてやりとりすることも多いという。
「今回も、一般参賀の全ての回への出席は難しいと見る向きもありましたが、宮殿の長和殿へ6回とも姿をお見せになった。新天皇の横で、いずれの回も優雅にほほ笑むご様子は、堂々たる皇后ぶりで、復活への予兆を感じさせるものでした」
もうひとつ目立ったのは、取材する海外メディアの数の多さだ。米国系ではCNNやAP通信、UPI通信社とブルームバーク。仏国系ではガンマラフォにSipa Press、ドイツ系のARD、中国系の新華社。その他、台湾やシンガポール、トルコのメディアも参加。これだけでも新天皇と新皇后、そして代替わりへの関心の高さがうかがえる。
ある海外メディアは、通勤ラッシュ並の混雑ぶりを押して参賀に来る日本人と、皇室の関係が興味深かったのだろうか。中高年女性にカメラを向け、熱心にインタビューを行っていた。
平成に入って最初の一般参賀は、入場者の多さに対応するため、計8回行われた。