3月18日、4月7日投開票の大阪府知事・市長のダブル選の立候補予定者4人による討論会に、吉村洋文・前大阪市長とともに出席した、松井一郎・前大阪府知事。ファッションデザイナーのドン小西氏がファッションチェックした。
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この2人、府知事と市長が入れ替わって立候補するクロス選挙っていうのをやるそうじゃない。それでなくても知事や市長の座を党利に利用する作戦みたいで、いい感じはしないんだけどさ。選挙ってビジュアルが大事だろ。なのにそんな党の命運をかけた選挙を控えた前知事が、よくこんなスーツで出てきたもんだと思ったね。
仕立てがどうとか、センスがどうとかいう以前の問題だよ。スーツもシャツも、襟がヨレヨレでしわくちゃ。大きめに作られた肩も落ちてるし、きちんとしているところと言えばメガネとネクタイくらいじゃん。隣の前市長と比べると、顔に刻まれた深いシワに年輪が見えなくもないのに、このスーツのおかげで、ただの疲れたお父さんになっちゃってるもんな。
おなじみの顔だから気がつかなかったけど、もしこの人が突然出てきたら昭和の香りのポマードヘアとも相まって、大阪都構想っていう革命的なことをする人には見えないよ。ま、この人に限らず、革新だの革命だの言う人に限って、格好が古くさいパターンは多いよね。説得力がないっつうの!
(構成/福光恵)
※週刊朝日 2019年4月5日号