しかし、和歌山県警の捜査関係者は苦虫を噛み潰したようにこう話す。
「最近、マスコミからは『もうすぐ1年ですね』『事件から1年で記事を準備しているのですが』と言われることがある。それだけ、捜査が難航している証明や……」
怪死から9カ月が経過したが、野崎さんの亡骸は今も愛犬イブと並んで、自宅にある。戒名は野崎幸助さんの「幸」をとって「法道玄幸居士」とされたという。
近く田辺市内の墓地に愛犬イブとともに、納骨されるという計画も持ちあがっている。野崎さんと30年以上の付き合いがある知人はこう打ち明ける。
「野崎さんが買っていた墓地は、海を一望できる高台にある。夕日が実にきれいに見えるので、その展望のために野崎さんは隣接する土地も買ったほど。近く納骨されると聞いています」
ドン・ファン事件が解決し、野崎さんが成仏できる日は来るのだろうか。(本誌取材班)
※週刊朝日 オンライン限定記事