だから私は、当然支持率が大きく落ちるだろうと予測していた。ところが、4月29日に日経新聞が発表した安倍内閣の支持率は、なんと43%とあった。もっとも、日経新聞はアベノミクスに肯定的なので、こういうこともあるのか、と捉えたが、5月12、13日に実施された共同通信の世論調査では、前回の4月の調査よりも、安倍内閣の支持率が上がっているのである。前回は37%であったのが、今回は38.9%となっている。そして、自民党の支持率も前回よりも微増ではあるが上がって、37.1%である。
これはどういうことなのか。こんなに問題が続出しているのに、なぜ支持率が上がっているのか。
野党6党は、麻生財務相の辞任など4項目を政府に要求して、国会の審議を拒否し続けてきた。ところが、要求は何一つかなえられていないのに国会に出席することになった。これ以上拒否し続けると、国民の反感を買うのではないかと自信を失ったのだろう。野党には政権奪取の意欲が感じられない。
そして、何より問題は自民党だ。
かつて自民党には主流派、反主流派、非主流派などがあり、主流派と反主流派の間で激しく、リアリティーのあるダイナミックな論争が繰り返された。その意味で自民党は、自由で民主的な政党であった。選挙制度が変わったためもあり、現在ではほとんどの自民党議員が安倍首相のイエスマンとなり、論争の類はほとんどなくなった。自由でも民主的でもなくなってしまったのである。
これをどのように捉えればよいのだろうか。
※週刊朝日 2018年6月1日号