![最近、表情の暗い安倍首相。支持率低下を止めることはできるのか (c)朝日新聞社](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/0/0/620mw/img_00e1c9968c0455f67b50e1517b797b3836028.jpg)
![安倍首相の「5つのしくじり」 (表作成/本誌・小泉耕平)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/2/2/489mw/img_229e78214027508beded691902058db7223186.jpg)
安倍晋三首相の顔色が冴えない。いくら「印象操作」と連呼しても政権への逆風はやまず、国会の閉会中審査に引っ張り出された。総裁派閥・細田派からでさえ、“裏切り”が出るなど、批判の嵐なのだ。今や“独りぼっち”になりつつある宰相に残された道とは──。
「もはや安倍一強ではなく、安倍独りぼっち状態」
総裁派閥である細田派議員は安倍晋三首相の孤立無援に陥った現状をこう評した。
南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸自部隊の日報隠蔽(いんぺい)関与の疑いなど一連の不祥事の責任を取って首相の“秘蔵っ子”稲田朋美防衛相は28日、やっと辞任。陸自内部からの“クーデター”を抑えられず、事実上の“更迭”だった。
防衛省関係者は安倍首相が稲田氏をえこ贔屓(ひいき)したエピソードをこう語る。
「防衛問題の知識が乏しい稲田さんは2月に来日したマティス米国防長官と会談した際に嫌われてしまったと思い込み、もう駄目と思ったそうです。同じころ、日報問題も噴き出したので、稲田さんは首相に『次の内閣改造で防衛相は辞めさせてください』と申し入れたら、首相は『味方を増やしてください』と諭したそうです」
だが、その後も稲田氏には森友問題での虚偽答弁、都議選での憲法違反発言が続き、防衛省内部から日報隠蔽疑惑まで暴露される始末。
「麻生財務相に『更迭』を強く迫られ、首相も承諾したそうです。それでも稲田さんが辞任を否定し続けたのは、閉会中審査で集中砲火を浴びる首相の“弾除け”に少しでもなれば、という気持ちからでしょうね」(自民党関係者)
官邸で安倍首相と最近、面会した細田派最高顧問の衛藤征士郎・元衆院副議長は本誌にこう語る。
「安倍首相は『防衛省内の大掃除をしないといけないな』と話していました」
だが、時すでに遅し。細田派からも「安倍政権は持って来年9月の総裁選まで。3選はよほどの奇跡が起こらない限りない」(閣僚経験者)。
同派中堅の衆院議員もこう語る。