──一人の人間を、長期間にわたって演じるのは初めてですね。
スタート時点で人物像ができあがってしまうので、撮影が進むにつれ変わらないように気を付けています。
自分の中でも、もちろんその役としての感情の流れがありますが、台本で描かれていない部分がいっぱいあるので、それを見逃しちゃいけないな、って。撮影する場面ごとに途切れとぎれになっちゃだめだな、と。一人の人間を長く演じるときは、台本にない部分を自分で考えられるかが大事だと思います。セリフだけでなくちょっとしたしぐさや雰囲気、繊細な部分をどこまで大事にできるかですね。
──長丁場を乗り切るために心がけている健康維持法はありますか。
茨城の農家で、稲刈りのロケがあったおかげだと思うんですが、お米のおいしさ、ありがたさを改めて感じています。食べた次の日、少しの量でもパワーが違います。それと、野菜とタンパク質をバランスよく摂ること。今回の撮影に入ってから、健康というか、心と体のバランスを考えるようになりました。
──共演者の皆さんとは、すぐ打ち解けましたか。母親役は木村佳乃さん、後半の東京編では、「あまちゃん」で母親役だった宮本信子さんもご出演されますね。
佳乃さんは、本当におちゃめでキュート。いつも明るく元気に「おはよう」って声をかけてくれます。すーっと自然に「お母ちゃん」だと思うことができました。
宮本さんとのシーンは、まだ撮影に入っていないんですが、今回は、みね子の親の恩人としてご出演されます。お話が進むにつれ、だんだんみね子とも本当の親子のように信頼し合える関係になっていくと思うので、楽しみです。
──朝ドラヒロイン経験者の高畑充希さん(「とと姉ちゃん」)や土屋太鳳さん(「まれ」)とプライベートで仲が良いそうですね。アドバイスはありましたか。
充希が(朝ドラを)クランクアップしたときに連絡したら、「疲れたーっ」って。「でも終わったときに見る景色はすごく美しいよ。だから無理せず、楽しんで」って。太鳳ちゃんは「もし架純ちゃんがきつくなったら、NHKに助けにいくから」って。すごく一生懸命、励ましてくれました。