1月開始の冬ドラマも間もなく後半戦に突入。「逃げ恥」のように、ぐぐっと伸びるドラマはあるのか。本誌連載陣のTVウォッチャー・カトリーヌあやこさんと放送作家・山田美保子さんの2人が語りつくした。
──1月開始の冬ドラマで気になっているのは?
カトリーヌあやこさん(以下カトリーヌ):「カルテット」(TBS系)ですね。出演の4人(松たか子、満島ひかり、松田龍平、高橋一生)も新鮮です。
山田美保子さん(以下山田):満を持しての高橋一生!(笑)ある取材で、「高橋君は上の世代の俳優に例えると誰?」と聞かれて森本レオと答えたの。子役時代からずっといろんな作品に出ているんだけど、なかなか注目を浴びなかった。いい役者なのに認知されなかった感じが似ている。
カトリーヌ:このドラマは作品の作家性も高い。坂元裕二さんの脚本で、山田太一流にセリフを重ねる会話劇がおもしろいんです。
山田:「嘘の戦争」(フジテレビ系)は、草なぎ(剛)君の復讐者役が合う。演技も本当にうまいわ。
カトリーヌ:「任侠ヘルパー」あたりから役の幅が広くなったよね。
山田:今回は若手の山本美月や水原希子をひっぱっていて、“いい座長さん”です。
カトリーヌ 元SMAPといえば、木村拓哉主演の「A LIFE~愛しき人~」(TBS系)は、真面目すぎて。「ドクターX」から「御意」と「失敗しないので」を引いた感じ。どうせなら、浅野忠信が毎回壁をたたいて穴を開けるくらいやってほしい(笑)。
山田:「ドクターX」は濃すぎる脇役含めて見逃せなかったけど、その差かな。キャスティングに慌てた感じもする。
カトリーヌ:今回いい脇役は全部「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」(テレビ東京系)に取られたんだよ。
山田:テレビ東京の企画力はいますごいですからね。
カトリーヌ:バイプレトーク(フリートーク)で、光石研さんが、他局からオファーがあって「ロケで館山にいる」と言ったら「あなたもですか」って驚かれたと明かしていました(笑)。