林:いいときといえば09年に民主党が政権をとったとき、蓮舫さんは「仕分け人」として一躍時の人になりましたね。あのころは街を歩いていると子どもに「あ、仕分けの人」って指をさされるくらいだったんでしょ?

蓮舫:仕分けは相当消耗しました。業界団体に呼び出されたり、自民党の大物から携帯に直接電話がかかってきて叱責されたり、身内である旧民主党の仲間からもいろいろと言われましたが、それでも何とかしなくちゃいけない。「予算を出せ」「カネをつくれ」と、厳命されていましたから。

林:でも、楽しかったんじゃないですか。政権をとって、自分たちが思い描いていた政策を実現できるわけですから。

蓮舫:充実してましたね。直接行政に反映できるポジションにいますから、与党はやりがいがありますよ。

林:そして11年には東日本大震災が起きた。蓮舫さんの「皆さん、電気を消してください」という悲痛な叫び声、よく覚えていますよ。

蓮舫:節電ですね。それまで当たり前のように使っていた電力は、もう当たり前のものではない。そのことをどのように伝えるか、ものすごく難しかったです。

週刊朝日 2017年2月3日号より抜粋

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