都知事就任から3カ月が経った、政界の「リボンの騎士」こと小池百合子氏。「小池劇場」第一幕はアニメに負けぬ盛り上がりを見せたが、その評価は? 「都政のプロ」ら11人の協力を得て、本誌が採点した。
お昼のワイドショーを席巻した小池百合子都知事(64)。これまでお茶の間の関心が高いと言えなかった都議会にも、ある“変化”が起きた。都知事選で小池氏を支援した会派「かがやけTokyo」の上田令子都議が語る。
「ヤジがなくなったんです。2年前に問題になった“セクハラヤジ”以外にも、特に野党議員の質問中に与党からのヤジがひどかったのですが、今回は皆、静かに聞いていた。テレビなどでも都議会が注目されて傍聴者も多くなり、都民の監視の目を意識することで議会が引き締まったのではないでしょうか」
3カ月前、小池氏の初登庁時には出迎えを拒否して対決姿勢を見せていた都議会自民党も、議会終了後に挨拶に訪れた小池氏をほぼ総出で出迎えるなど態度が豹変。ここまでのところ、小池氏によって制圧されつつあるようにも見える。ある自民党関係者がこう語る。
「“都議会のドン”こと内田茂前自民党都連幹事長ら幹部は小池氏を警戒していて、都議に『勝手にメディアの取材を受けるな』と言う幹部もなかにはいます。週刊誌にドン一派の悪口を書かれないかひやひやしていますよ」
▼政治力:4
対立関係の都議会自民党を抑え込む一方、新進党時代から親交がある自民党の二階俊博幹事長と緊密に連携することで党中央とのパイプを見せつけた小池氏。老獪(ろうかい)な二階氏の懐柔策に取り込まれていくかのようにも見えたが、ここに来て異変があった。
都知事選で小池氏を応援したことで都連から離党勧告を受けていた7人の区議に対し、二階氏が「衆院補選の慰労」を名目に会食に誘ったが、区議側が断ったのだ。二階氏が処分取り消しの「手打ち」に動くと見られていただけに、意外な展開。10月28日の会見で意図を問われた小池氏は意味ありげにこう答えた。
「わざわざ大幹事長にご慰労いただくのはめっそうもないからと、私の方からお詫びをしておきました。二階先生は別の考えだったのかもしれませんが、そこまでご面倒をかけて申し訳ないなと思っています」