「現在のメンターは300人。卒業生は1割もおらず、みなさん別の大学出身です。『自分が学生のころ、こんなシステムがあったらよかった』という気持ちで引き受けてくださっています。また、教員や職員が一体となって学生一人ひとりをサポートし、決して孤独にさせないことも売りですね」
そして、3位の十文字学園女子大。
「2015年度に健康栄養学科、文芸文化学科を立ち上げた改革の結果だと考えております」(学生募集部・藤井宏昌部長)
「資格がとれるし、学科が増えて選択肢が広がったことが大きい」(安田さん)
新学部・学科創設が奏功した典型例といえるだろう。
女子大には従来、外国語教育、就職の面倒見、資格取得などに利があるとされる。女子生徒に受験を勧める高校教諭も少なくない。入試日程が他大学に比べて早いので、まず一つ合格をとって精神的に楽にさせようと、受験させるケースも多いという。
だが、少子化で私大の半数近くが定員割れの時代。男女共同参画の流れで一時は存在意義も問われた女子大は、志願者減の傾向を止めようと、さまざまな取り組みを続けてきた。今年の微増を、本物の復活の兆しにできるのか。
「都心回帰のキャンパス移転、新学部創設に加え、キャリア教育の充実もますます求められていくでしょう」(安田さん)
※週刊朝日 2016年2月26日号