ノーベル賞の賞状を手にする大村市 (c)朝日新聞社
ノーベル賞の賞状を手にする大村市 (c)朝日新聞社
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 2015年にノーベル医学生理学賞を受賞した北里大学特別栄誉教授の大村智氏(80)。今も自身の研究室にほぼ毎日通い、長期の海外出張もこなす。多忙な生活を支える秘訣が「チーム大村」と「昼寝」だ。

「北里大学では10年以上前から大村氏のノーベル賞受賞に備えてひそかに準備を進めてきた」(関係者)

 それが大村氏の門下生らからなる「チーム大村」で、ノーベル賞授賞式のため、15年12月にスウェーデンのストックホルムにも約1週間、一緒に滞在した。

「チーム大村の存在がなかったら乗り切れなかったかもしれない」(同)

 高齢にもかかわらず、超多忙な日程だったのだ。

 大村氏は、WHOの関係者や共同研究者ら世界中にいる「同志」をストックホルムへ私費で招待。チーム大村は、大村氏の体調管理から招待客のサポートまでこなした。チーム大村の大番頭で北里大学の砂塚敏明教授はこう振り返る。

「出発前に『飛行機に乗ったらすぐに寝てください』とお願いしました。ここ2カ月はあまり体調が思わしくなかったが、滞在中はつらそうな表情はなく体調も良くてよかったです」

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