※イメージ
※イメージ
この記事の写真をすべて見る

 シニア世代がおひとりさま生活を謳歌している。

「今のシニア世代は持ち家率が高いのですが、子どもがいても、一緒に暮らしたり譲ったりしない。処分した費用で、次の住まいに移りたいと希望される人が多くなっています」

 と、高齢者の住まいに詳しい高齢者住宅情報センター大阪センター長の米沢なな子さんは、おひとりさまシニアの傾向について話す。

 広い戸建ての維持管理が、肉体的にも金銭的にも厳しくなることが大きな理由だという。米沢さんが続ける。

「家の中は多少散らかっていても、庭は近所の人目があるからキレイにしなければ、と思うようです。しかし、草むしりなどはけっこうな重労働。室内もバリアフリーではないですし、築年数が経てばあちこち壊れてくる。改築の手間をかけるぐらいならいっそ、コンパクトな住居に引っ越そうと考えるようですね」

 ほかにも、戸建てが駅から遠く、高齢になってから買い物にも苦労するだろうと検討する例や、防犯上の心配から集合住宅に住み替えるケースも目立つという。

次のページ