日常的に目にする風景が、その人の人生の舞台である。朝、目覚めて、窓からビルが見えるか、氷河が見えるか、広大な草原が見えるか。それによって、人生はずいぶん違ってくる。

 発売中の写真集『世界の絶景の家』(エクスナレッジ)では、絶景の中に佇む63軒の家が紹介されている。修道院から民家、ホテルまで、人類は「こんなところに?」という場所にも“家”を建ててきた。

 ちなみに、ここ数年は“絶景ブーム”。絶景と名のつく写真集や本の出版が相次いでいる。「スゴイものを見たい!」という欲望が、いつの時代も人間を動かす力になってきた。

週刊朝日  2013年12月6日号