最近は、NBAの下部リーグ、Gリーグでプレーする馬場雄大(テキサス・レジェンズ)のように、大学に進学してからBリーグでプレーしNBAにチャレンジするという新たな道も開けてきた。しかし、ワシントン・ウィザーズの八村塁やメンフィス・グリズリーズと2-Way契約を結ぶ渡邊雄太が高校卒業後、米国の大学に進み現在地に辿り着いたことを考えると、彼らの足跡を辿る方が様々なチャンスが広がるように思える。

 さらに、2018年のウインターカップでダントツの得点王に輝いた富永啓生(当時、桜丘高)は、卒業後に渡米しレンジャーカレッジで活躍。短大が終わった2021年秋からはネブラスカ大リンカーン校に編入することが濃厚になった。ネブラスカ大といえば、NCAAディビジョン1のビッグ10カンファレンスに所属し、自身もNBAで活躍し引退後はシカゴ・ブルズでヘッドコーチを務めたフレッド・ホイバーグが指揮を執る名門校。一歩一歩、夢に近づいているというわけだ。

 渡邊、八村、そして冨永……。国内の高校バスケで名を馳せれば、米国の大学からも評価されるようになっているわけで、河村にも、もっとスケールの大きな夢を見て欲しい。(文・田村一人)