――現在はどのような毎日を過ごされていますか?
過労死防止の啓発イベントや講演会のため動き回っています。このままでは娘の死が無駄になってしまう。当事者になって、報道されている以上に多くの若者が過労で亡くなっていることを知りました。社会が変わらないのは、そうした現状が知られていないからではないかと思ったのです。手記を公表したのは、この問題を風化させないため。仮にマスコミに取り上げられなくても、SNSを利用して声をあげようと思いました。
――まつりさんに伝えたい言葉はありますか?
「帰ってきて」って言いたいです…。まつりに会いたい。会いたいです…。いつもみたいに、抱きしめたい。あの日、すぐにそばに行ってあげられなくてごめんねと伝えたいです。母さんはまつりを救えなかったけど、まつりはたくさんの人を救っているんだよ。
(聞き手・AERA dot.編集部・井上啓太)