日本代表の森保一監督 (C)朝日新聞社
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 日本中が熱狂と興奮に包まれた2018年ロシアワールドカップから1年半。サッカー日本代表を取り巻く状況が厳しさを増している。2019年は1~2月のアジアカップ準優勝というまずまずの成績からスタート。9月から始まった2022年カタールワールドカップアジア2次予選も前半戦4連勝と取りこぼすことなく来ているのに、森保ジャパン人気は高まるどころか、盛り上がりに欠ける印象が否めないのだ。

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 それを如実に表しているのが、テレビ視聴率。11月14日の2次予選・キルギス戦の地上波平均視聴率(関東地区)は10.6%(以下ビデオリサーチの公開データ参照)と辛うじて2ケタをキープしたものの、現代表の主力である長友佑都、吉田麻也、南野拓実、大迫勇也らを欠いた19日の親善試合・ベネズエラ戦に至っては8.6%と、とうとう1ケタまで落ち込んでしまった。

 川島永嗣や柴崎岳、原口元気といったロシア16強戦士が揃ってピッチに立ったにもかかわらずこの数字とは、サッカー業界全体のショックは大きかった。

 9~11月に開催されたラグビーワールドカップで日本代表が大躍進したこと、2020年東京五輪が近づき、陸上や水泳、バドミントンや卓球などメダル有力競技への関心が高まっていることも逆風になっているのか、サッカー人気が相対的に落ちているのは事実のようだ。11月18~24日のスポーツ番組の平均視聴率を見ると、大相撲九州場所、NHK杯フィギュアと人気スポーツが上位にランクイン。ベネズエラ戦がこれらより下というのは仕方ないが、今回は全日本実業団女子駅伝やエリエールレディスオープンゴルフよりも数字が低かった。

 日本代表が前半から4失点を喫する惨敗も苦境に追い打ちをかけ、ネット上では「かつては20%が当たり前だったサッカーがついに1ケタか」「サッカーももう終わったな」「見たい選手がいない」などという書き込みが相次いだ。こうした一般人の反応は観客動員数にも表れており、2019年の親善試合は満員にならない試合が目立つ。

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ついに観客3万人割れも