そして、徳島市とともに阿波踊り実行委員会のメンバーで、中核的に役割を果たした徳島新聞社の米田豊彦社長も「去年はボタンの掛け違いがあった。これからは改善したい。今日は論議するのではなくて…」と火消しを図るも、山田理事長の怒りはおさまらない。
昨年の阿波踊りで、阿波おどり振興協会は、何度も話し合いを徳島市や徳島新聞社に求めていた。だが、なかなか実現せず、総踊り一方的に「中止」と宣告された。
「遠藤市長、不毛の二文字で片づけていいのか? それで新たな建設的な話し合いができますか」
「徳島新聞社には、何度も話し合いをと連絡したが、わからないというばかりだった」
そして山田理事長はこう締めくくった。
「阿波踊り、徳島のため、総踊り、やれと言われればやります。条件が整えば、総踊りなどやります。しかし、反省なしにやってもダメだ。これまでの間違いは認めるべき」
総踊りについては、前向きな方向に考えることで実行委員会は終わった。
終了後、山田理事長はこう語った。
「遠藤市長に総踊りをボロクソにけなされた悔しさは今も、忘れていません。阿波踊りをよくしたい、たくさんの人に楽しんで頂きたいという思いは我々も同じ。ただ、昨年の大混乱、大赤字の反省なくして、いい阿波踊りはできません。これからも、話し合いをしていきたいと思います」
(今西憲之)