1位:藤原恭大(大阪桐蔭・外野手)


2位:鈴木翔天(富士大・投手)
3位:板東湧梧(JR東日本・投手)
4位:増田陸(明秀日立・遊撃手)
5位:羽田野温生(汎愛・投手)

 チーム全体の顔ぶれと過去10年の指名状況から見ても、最優先したいのは長くレギュラーを務められるスケールの大きい野手。そうなると今年の候補で最も当てはまるのは藤原になるだろう。上位指名の北條、大山悠輔がいる内野手と比べて外野手は糸井嘉男、福留孝介の移籍組の大ベテランがまだまだ中心選手である。藤原は歴代の高校生外野手の中でも総合力ではナンバーワンと言える実力者。同じチームに根尾昂がいるため過小評価されがちだが、現時点の野手としての総合力は藤原のほうが間違いなく上である。抜群のスピードと低くて伸びるスローイングは既にプロの一軍レベル。バッティングも年々着実にレベルアップしており、長打力も申し分ない。2年目からレギュラーを狙える可能性は高い。

 次に手をつけたいのは投手陣になる。先発もリリーフも手薄なのはサウスポーだ。2位はウェーバー巡で2番目のため、もし残っていればぜひ狙いたいのが鈴木だ。ボールの出どころの見づらい独特のテイクバックから投げ込むストレートは数字以上の威力があり、高めのボールで空振りを奪えるのが持ち味のサウスポー。ブレーキのあるチェンジアップにも特徴があり、右打者にも強い。今年は肘の故障で春のシーズンを棒に振ったものの、昨年秋にはリーグ史上初となる完全試合も達成している。先発タイプとして早くから期待できるだろう。

 即戦力投手でもう一人おすすめしたいのが板東だ。高校時代からフォームの良さには定評があり、この2年間で力強さが着実にアップしてきた。両サイドを突く制球力は高レベルで、先発でもリリーフでも力を発揮できる。高校卒5年目でドラフト指名解禁の年でないため話題に上ることは多くないが、総合力は社会人でも上位だ。才木浩人、望月惇志と高校卒の本格派が伸びているので、その流れも継続させたい。

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