若者たちが企画し、玉城氏本人も出演して9月18日に行われたクラブイベント「デニーナイト2018」にも、若い世代の自民・公明支持者が参加していた。徳森さんは言う。

「最初は選挙に関心の薄い若い人たち向けに企画したのですが、熱い人がたくさん集まってくれました。佐喜眞支持の会社で働く人で『自分はクビを覚悟でここに来てるんだ』と言う人や、東京の創価学会員の方で『本部が組織を挙げて沖縄に動員するなら、こっちも沖縄入りして新基地建設反対を訴えたかった』と話してくれる人もいました。自分たちの企画が、そういった思いを持つ人が集まる場所になってくれてうれしかった」

 翁長・前知事の急逝に始まった今回の選挙戦は、オール沖縄の分裂危機、選挙前のデマ攻撃と先の見通しのない暗雲が漂っていた。それが、「ポジティブキャンペーン」で雰囲気が一変したのだ。玉城氏のキャッチフレーズである「新時代沖縄」を担う若者たちの“明るさ”が、勝利を呼び寄せたと言っても過言ではないだろう。(AERA dot.編集部/西岡千史)