事実は小説より奇なり。朝日新聞が報じたB級ニュースを、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』で、夕日新聞社としてピックアップ! その一部を紹介する。

■「私は教授」詐欺だった!?(2017年10月26日 東京都)

 大学教授と身分を偽り、名所旧跡を案内して相手を信用させ、現金をだまし取ったとして、上野署は住所不定、無職の男を詐欺の疑いで逮捕した。男は容疑を認め、「生活するために20件くらいやった」と供述している。

 2016年8月下旬、男は上野公園(台東区)で、旅行に来ていた女性に「自分は東京大学出身で新潟大学の教授をしている」などと声をかけ、上野東照宮や周辺の名所旧跡を4時間にわたって案内。そのうえで「昨日、酒を飲んで記憶をなくしてしまい、持ち物をすべてなくした。新幹線代を貸してくれないか」などとうそを言って2万円をだまし取った疑いがある。

 実在しない人物を名乗っており、名前を調べた女性がだまされたことに気づいた。女性は「自分も歴史好きだが、私よりも詳しくて信用してしまった」という。

■給食で宮崎牛ステーキ(2017年10月20日 宮崎県)

 ふるさと納税の寄付額が2年連続日本一の宮崎県都城市で、小中学校の給食に地元産の宮崎牛ステーキが登場した。

 ふるさと納税の人気返礼品は「肉と焼酎」。9月の「和牛五輪」で市内の生産者が最高賞に輝き、日本一を伝えるため、市が寄付額の一部を使って企画した。

 1人に約100グラムを提供。通常の食材費は1食252円だが、ステーキ給食は肉だけで千円。全54校で実施される。

 子どもたちは「やわらかい」「毎日でもいい」と舌鼓を打った。

■全国に広がれ「シカ思い」の踏切(2017年11月16日 名古屋市)

 野生のシカとの接触事故に悩む近畿日本鉄道が、線路への侵入を防ぐのではなく、運行時間外は渡れる「シカ踏切」を導入して、効果を上げている。

「シカ踏切」は、線路脇に張ったネットの一部に隙間をつくり、事故の危険が高い早朝や夜間に限ってシカが嫌がる超音波を発信し、侵入を防ぐというしくみ。日中は、シカは移動しないため、事故は起きない。電車が運行しない終電から始発まではシカが自由に線路内に入れるようにした。

 発案した近鉄名古屋統括部電気課の匹田雄史さんは、電車にはねられた子ジカを親ジカが約40分間も見つめ続ける映像を見て、事故撲滅への思いを強く抱いたという。接触事故は激減し、2017年度のグッドデザイン賞にも輝いた。審査委員は「シカの目線で問題を捉えることができた好例だ」と絶賛した。

 JR西日本も導入を検討しているという。

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AERA dot.編集部
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