――ボク自身ができることって何かな?
コビンはもし地震が起きたらどうする?
――すぐに机の下に避難するよ!
家の中の家具は地震に備えて倒れないように固定しているかな?
――うーん、どうだろう?
突然地震が発生したときに、家具が倒れてきてケガをしたり、下敷きになったりしたら何もできなくなるよね。それに避難しようとした空間にいろいろなものが置いてあったら、身を守れなくてこれまた大変なことになるね。
――いつもいる場所が安全かどうか、ちゃんと確認しておかないとだめだってことだね。
命を守るためにまずやるべき備えと行動をとってこそ、地震発生後に必要な食料や水などの防災グッズが役立つんだ。
――もしも大きな地震が発生したときにひとりだったらどうしたらいいの?
ご両親と離ればなれでも、携帯電話を持っているなら、LINEやメールなど通話じゃない通信手段のほうが連絡を取りやすい可能性があるよ。普段から家族でやりとりしているそういったツールを活用するのが一番いいよね。また携帯を持っていない場合は、家族と、万が一のときのための集合場所を話し合って、決めておいてほしいな。近所の人と仲良くなっておくことも大切だ。頼れる人がそばにいることはとても心強いからね。コビンは地震を怖がっていたけど、それは地震の備えに対する不安の裏返しでもあるんじゃないかな。不安への特効薬はただひとつ。地震がいつ起きても大丈夫なように、身の回りの安全確保をすませておくことなんだよ。
【備え1 家の耐震性をチェック!】
日本に多い木造住宅は、強い揺れによって倒れやすく、火災にも弱い。古い木造住宅の密集地も多い。耐震基準を満たしていない古い住宅は耐震化を進め、地震に強くする必要がある。個人の力だけでは難しいが、自治体に相談すると住宅の補強にかかる費用を補助してくれる制度もある。
【備え2 家の中の家具などをチェック!】
家具が倒れても下敷きにならないような配置にしたり、背の低い家具にしたりしたうえで、家具が倒れないように、壁などに固定しよう。
【備え3 よく使う道の危険をチェック!】
繁華街の看板やチェーンで固定されていない自動販売機などは、倒れたり落ちてきたりする可能性がある。古い住宅街のブロック塀が倒れたり、屋根瓦が落ちてきたりすることもある。危ないなと感じる場所は日ごろからチェックしておこう。
※月刊ジュニアエラ 2021年3月号より