アメリカなどの国は、月の先に火星を見据えている。理由はやはり水だ。砂漠のように乾いて見える火星にも、近年の観測の結果、地下に凍った水の存在が明らかになってきた。水があれば生命誕生の可能性も生まれる。注目が集まり、昨年はアメリカ、中国、アラブ首長国連邦(UAE)が相次いで探査機を打ち上げた。今年2月には3機とも火星に到着し、探査を行っている。

 将来的には、火星に人類を送り込む夢もふくらむ。そのためのターミナルとして期待されるのが月だ。もしも水が大量に見つかれば、水素と酸素に電気分解してロケットの燃料に利用できるかもしれない。また、月には大気がないから、宇宙に飛び出すのに必要な燃料が地球よりも少なくてすむと考えられる。

※月刊ジュニアエラ 2021年4月号より

ジュニアエラ 2021年 04 月 増大号 [雑誌]

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AERA編集部
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