学校選びは、国際感覚を身につけさせようと、現地校や日本人学校ではなく、インターナショナルスクールに絞った。オンライン面談を重ね、少人数制クラスに教員2人がつき、英語漬けの生活を徹底する「WISE」に決めた。

 渡航前から心配だったのは、娘の英語力だった。都内の小学校で英語の授業を受けていたものの、話せるのは「Yes,I do.」といった簡単な受け答えのみ。2週間の隔離期間中は、英語で映画を見たり、英語の自己紹介を何度も練習したりした。

 登校初日の帰宅後、娘は「日本に帰りたい」と一言。11人のクラスメートの出身は、アメリカ、香港、韓国、台湾で、そのほとんどが流暢な英語を話す。言語と文化の違いを目の当たりにし、自分の意見を主張できないもどかしさで、毎朝ひとしきり泣く日々が続いた。そんなときは抱きしめて「休んでもいいよ」と娘に選択肢を与えると「行く」と言って、気持ちを切り替えるのだった。
 
 英語力を補うために、iPadの翻訳機能の使用をすすめると、朝泣くことが減ってきた。担任は熱心にLINEで、娘の写真や動画を送ってくれた。紙ベースの連絡が主流の日本との違いに驚いたが、次第にクラスになじんでいく様子がうかがい知れた。

 3カ月後には、翻訳機能なしで「That makes sense!」と、ネイティブのような言い回しで話すようになってきた。日本のアニメのイラストを描いて友人とコミュニケーションを図っていたので、絵のスキルも格段に伸びた。

■全ての学びは現実世界につながっている

 いつの間にか、パソコンを使いこなし、タイピングも速くなった。WISEではどのクラスにも電子黒板がある。通知表もオンラインで管理され、全科目の定期テストはパソコンで行われていた。

 リズ・リュウ校長は、「WISEは、テクノロジーと結びつけた授業が盛んですが、最も大切なのは、他者とのコミュニケーションや、交渉、協力するスキルを磨くことです。これらは、理論を現実の行動に落とし込むことが最良の方法です」と話す。

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