親と、父方と母方それぞれの祖父母という「6ポケッツ」で教育資金を捻出できれば、一定の余裕が生まれる。コロナ禍以前は、祖父母を伴って入学式に向かう姿が多く見られたという。藤川さんは「教育費を支援してもらうのであれば、お子さんが成長していく姿をおじいちゃんとおばあちゃんにしっかり見せて感謝の気持ちを伝えてあげてください」と、3世代の交流に関してもアドバイスする。

■制服や校外学習費が予想外の出費に

 私立小学校でかかる費用は学習費だけではない。夏服と冬服がある制服やスクールバッグ、靴、上履き、体操服などは学校指定が主流で、「入学時だけで十数万円はかかります」と藤川さん。小学生の場合、体の成長に合わせて1、2年ごとに買い替える必要があり、予想外の出費がかさむ。

 校外学習の費用を別途、積み立てる学校もある。高学年時に海外研修に参加できるプログラムがある場合、たとえば2週間程度の短期留学やホームステイでは50万円から80万円程度の出費となる。このように不定期にお金がかかる際は、贈与に頼る道も考慮に入れたほうがいいだろう。

 私立小学校通いで意外に大きな出費となるのが、親同士の交際費だという。藤川さんは苦笑交じりにこう明かす。

「母親同士の集いは断りにくいようですが、ホテルのラウンジなどでお茶会をすると1回で数千円かかるんですよね。夜の飲み会では、1人あたり7千~8千円になるケースも多いようです。親同士の付き合いにすべて参加すると大きな出費になるので、時には断ることも必要。他の家庭のことを気にしない強いハートを持つことが大切です」

 藤川さんは教育費の捻出を「一族の戦い」と称する。私立小学校の6年間はもちろん、その先を見越し、家族総出で練り上げるマネープランが子どもの未来を支える。

藤川 太(ふじかわ・ふとし)
ファイナンシャルプランナー。生活デザインで代表取締役社長を務める。2001年に家計の見直し相談センターを設立し、これまでに3万件を超える相談に対応。家計に関する著書も多数執筆。

(文/池田敏明)

※『AERA English特別号「英語に強くなる小学校選び2022」』から抜粋

【AERA English特別号】英語に強くなる小学校選び 2022 (AERAムック)

朝日新聞出版

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池田敏明
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