だからもちろん、オンライン授業にもいい面があると思うよ。リラックスした環境で勉強ができるし、友だちの前では恥ずかしくて質問しづらい子も、オンラインなら先生に聞けるかもしれない。使い方によっては対面授業よりいいこともあるから、もしおうちにいたいならオンライン授業も工夫しながら受けられたらいいよね。

 でも、やっぱり僕はお客さんの前で直接ライブがしたい、って思う。お客さんの笑い声や歓声をダイレクトに味わえるのがライブのおもしろさだと思うから。

 もしかしたら学校の先生たちも、君の反応を楽しみに授業をしているかもよ。家でオンライン授業を受けている友だちも、本当は「学校に行ってみんなに会いたい」って思っているかもしれない。おうちでお仕事しているお母さんやお父さんだって、会社に行きたいと思っているかも!

■「ちょっと苦手」な友だちと一緒にいることも大事

 君は学校で友だちに会えるのがうれしいんだね。すごく素敵なことだ! もしかしたら、なかには好きな友だちもいれば苦手だと思う友だちもいるかもしれないね。オンラインで人に会わない状況になると、連絡をとるのは仲のいい友だちだけになるかもしれない。でも僕は、自分が「ちょっと苦手だな」と思う友だちとも一緒にいることが大事だと思うんだよね。

 そんなこと言って、実は小学生のころの僕は友だちとの関係で悩んだことはなかったんだけどね(苦笑)。でも、大人になってそう思うようになったのには理由がある。芸人という仕事を始めてから、苦手な人とも絡まないといけない機会が出てきたんだ。

 仕事柄、いきなり一発ギャグや芸の披露を求められる“むちゃぶり”はたくさんあるし、「お前おもしろくないな」って先輩芸人から言われたこともあった。「わ~、いやだな~」と思うこともたくさんあったけど、「この状況をなんとかしよう」っていう気持ちからギャグが生まれたり、周りとのコミュニケーションを工夫したりした。

 苦手な人や苦手なことって、時には自分の思わぬ部分を引き出してくれたりもするんだよね。苦手な友だちに限らず、いろんな人がいる場所は感情を動かしてくれる。それが、まだ知らない自分に出会えるきっかけになるかもしれないしね。

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