まずは「行動力」。周りの売れている先輩には、必ず「行動力」があるんだ。行動力がある人っていうのは、何か思いついたら「すぐやる」人のこと。よしおの場合、人からすすめられたことはすぐに実行に移していたよ。先輩に「近くに引っ越してこい」って言われたらすぐに引っ越した。「そんなの関係ねぇ!」が生まれたのも、先輩に言われてレコードを持っていって、マイクを持てと言われて観客の前に立ったからなんだ。あのとき引っ越してなかったら、レコードを運ばなかったら、マイクを持たなかったら、ネタをやらなかったら、自分の代表作となるギャグは生まれなかったんだなあ、って思うよ。子ども向けライブだってそう。僕がYouTubeでやっている「おっぱっぴー小学校」も、作家さんにすすめられてからすぐにスタートさせた。誰かに「すすめ」られることは、自分に「すすめ」っていうメッセージなのかもね。

 行動する分、失敗もたくさん増えるけど、打席に立たなければ球は打てないよね。ホームランを打つには、とにかくたくさん打席に立ってスイングすることが大事なんだ。それがたとえ空振りでもね! そう考えると、りくとピーヤはもう行動を起こしているね。この連載に相談を送ってくれたこと、有名人になるにはどうしたらいいのか、今から考えていること。この行動力は素晴らしい! りくとピーヤの未来は、もうすでにはじまっているね。キラキラしていてまぶしいよ!

 それから、よしおが大切にしているのは「人のアドバイスを聞く」こと。生きているといろんな人に出会うよね。なかには自分にとって「嫌だなぁ」ということを言う人もいる。でも、それが自分に気づけなかったことを気づかせてくれたり、後々ためになったりすることもあるんだ。よしおの場合、面白いシチュエーションですごく上手な演技をするネタがカッコいいって思ってたんだけど、先輩に「おまえは演技せずに自分をさらけ出して全力で舞台を走り回って、汗をかいてるようなネタが似合う」って言われたんだ。言われた時は「そんなネタ嫌だなー」って思ったんだけど、やってみたら自分に合ってるということがわかったんだ。自分より周りの人の方が自分のことをわかっているのかもしれないね。

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