さっきも話したように、学校の行政改革は難しい。だけど、学校のトップである校長先生や、相談しやすい身近な先生に、吹奏楽部の現状を伝える、ってことはできないかな?

 現状を伝えるときは、「いま何に困っていて」「どんなことが必要なのか」を冷静に分析するといいかも。そして、「自分はこんな部活がしたい」という希望を伝えることが大事な気がするなあ。感情的に「不満だらけなんです!」と言うよりも、前向きな気持ちを伝えたいよね。

 送ってくれた相談のなかだと、「練習場所がなくて困っています。たくさん練習して上手になりたいから、練習場所を管理してくれる先生をつけてほしいです」とかね。少し難しいかもしれないけど、大変な中学受験を乗り越えたNoecoちゃんならきっとできるはず! 無理のない範囲で、別の先生に相談してみるのはどうだろう?

 個人の技術を伸ばすなら、YouTubeとかですごい演奏家さんの動画を見てみるなんてどうかな? コロナの時代になってから、YouTubeのコンテンツがたくさん増えているから、そのなかで素敵な指導者を見つけることもできるかも! 学校の先生が教えてくれないなら、外に指導者を求めるのもありだよね。

 他にも、いまの時代だからこそ使えるコンテンツや方法がきっとあるはず。吹奏楽ってひとりじゃできないことだから、Noecoちゃんと同じような困りごとを持っている人も多いかも。直接は会えないとしても、どんな練習方法があるのか情報を教え合う仲間ができるといいね。

 部活のみんなはあきらめモードだというけど、気持ちを上げるのにオススメなのが漫画を読むこと。よしおは中3で野球部のキャプテンになったんだけど、あだち充先生の『タッチ』や『H2』という野球漫画に影響されて、雨の日とかいつもより気合入っちゃって嫌がる仲間を引き連れて練習していたよ。まあ、そのあと風邪引いちゃって仲間からの信頼も落としたから反省しているよ。でもこれも経験値だね(笑)。

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