お手伝いのスタートは、 子どもの現在地に合わせて
わが子は、どんなお手伝いから始めたらいいのでしょう。佐藤さんは「お手伝いは、年齢ではなく、子どもの経験によってスタートが 異なります」と話します。「お手伝いは決して華やかではありません。子どもが毎日続けるには難しいものだと心しておけば、 おおらかに見守れます」(佐藤さん)
また、お手伝いでは子どもたちが「試行錯誤」することも大切。「親御さんが過度に手を貸し過ぎたり、子どもが失敗して負の感情を抱くことを怖がったりすると、 子どもに『自分でやる力』が育たないのです」
さらに、お手伝いは親子のコミ ュニケーションにもなります。「失敗してもやり直せばOK。『ありがとう』『助かる』など声をかけあって、いい関係性を築けます」
さらに、お手伝いは生活リズムや習慣も整えます。「たとえば、テレビをもっと見たいけれど、がまんしてお風呂に入 る……お手伝いで家事の流れを理解しているからこそ、リズムを崩 さずに自分で調整ができるんですね。このような力が、生活力に結びつくのです」
(取材・文/AERA with Kids編集部)
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朝日新聞出版