さわ:親から愛されていたのも事実ですが、苦しかったのも事実。結局「共依存」だったんですね。何かあると「お母さんならどう考えるだろう」と考えるクセがついていたし、母が喜んでくれたら安心できた。でもそれって、主体性がないのと同じで、それまで私は母の望む人生を歩いてきちゃったんです。

高濱:でも大学時代に、自分を取り戻すことができた。

さわ:いえ、そこが優等生の悲しいところで(苦笑)。大学を卒業して、医者になって、結婚して子どもを産んで。ここまでは、きっと親も大満足。

高濱:そうか、希望どおり医者になってくれたわけですからね。

※後編<子どもへの過干渉、愛情とどう違う? 児童精神科医さわ先生がすすめる「声がけ」とは>に続く

(構成/篠原麻子)

【後編はこちら】子どもへの過干渉、愛情とどう違う? 児童精神科医さわ先生がすすめる「声がけ」とは
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