子どもたちには小学校に上がったくらいから、そう伝えていますね。真顔で低い声で、「先にやることをやらなかったら、ゲームもタブレットもなくなるし、Netflixは解約するからね」って。今は宿題をやってから遊ぶというのは、わが家の暗黙の習慣のようになっています。

――ほかにお子さんの勉強についてのルールや意識されていることはありますか?

 成績や点数というよりも、頑張ったことを褒めるようにしています。「頑張ったから食べたいものを食べに行こう」とか、「頑張ったから何か買ってあげる」とか。結果よりも過程が大事だと思うので「何点とれたらご褒美で買ってあげる」みたいなことはしません。

そこまで頑張らせなくていい、と思ったことも

――お嬢さんの受験期には例えば勉強がイヤになった時期があるとか、壁にぶつかるようなことはなかったですか?

 いまは頑張るときだって、わかっていた感じでしたね。受験塾は、みんなが同じ方向に向かって頑張っていて、切磋琢磨できる環境ですよね。息子も塾の迎えに行くとほかの子と楽しそうに話しながら出てきて。みんな遊びたい盛りだろうに、頼もしいなと思いながら見ています。

――そもそもなぜお子さんたちは中学受験をすることになったのですか?

 まだ小学生の頭がやわらかいうちにたくさんの知識を身につけて勉強しておくと、将来的にも役立つという話を聞いたことがあって娘は受験しましたし、息子も同じように受験します。小学校高学年は勉強の“頑張りどき”だと思ったんです。

 ただ、息子の塾の先生に志望校のレベルを上げるように言われたときには、正直そこまでやらなくてもいいんじゃないかと思いました。僕は高校受験しか経験がないからか、小さい子が高いレベルを目指して勉強するのは大変そうだと思ってしまって。家の近くの学校でも十分なんじゃないかと妻に話したことがあります。

 そうしたら妻から「息子の人生において上を目指せる機会はそうそう訪れないかもしれないから、チャンスだと思ってチャレンジさせたい」と言われて、納得しましたね。確かに、僕自身もチャンスのときに頑張ったから、たくさんの方に知っていただけるようになったと実感しているんです。

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