夏休みは、食事の用意に宿題に習い事や塾…と、親の頭を悩ませるタスクが増え、「正直ちょっと憂鬱」という声もよく聞かれます。ですが、「それはもったいない」と語るのは、4人の子ども全員を東大理三に合格させた佐藤亮子さん。夏休みこそ、子どもと過ごすかけがえのない時間であり、スケジュール次第で学びにも家族の絆にも変えられる絶好のチャンスなのだといいます。本記事では、中学受験カウンセラー安浪京子先生との共著『中学受験の意義 私たちはこう考えた』から一部を編集してお届けします。
小学生がいるご家庭は1年のうちで特に夏休みのスケジュール作りに頭を悩ませるのではないでしょうか? 塾の夏期講習や学校の宿題など普段よりやらなければならないことも増えますし、ごはん作りなども増えて「あ〜、夏休み嫌だな」と思ってしまうこともあると思いますが、それはちょっともったいないと思います。
お母さんが「夏休み鬱陶しいわ」などと言っていると子どもも一気に暗くなってしまいますし、何より小学生の夏休みは後から考えると子どもと長い時間一緒に過ごせる貴重な時間です。
受験生であろうとなかろうと、長い夏休みを有意義に過ごすためにはやはりスケジュール作りが大事になってくると思います。
子どもたちが小学生の頃、塾や学校の宿題の段取りは私が立てていましたが、家族旅行の計画などは子どもたちに立ててもらったことがあります。長男と次男がまだ小学校の低学年で、三男は幼稚園、長女は赤ちゃんという時に、家族で四国旅行を計画したのですが、子どもに観光雑誌を渡して行きたいところを決めさせ、車や電車での移動も考えてお手製のスケジュールを作ってもらったのです。自分たちでスケジュールを作った旅は、子どもたちはいつも以上に盛り上がっていました。
あと夏休みこそ子どもにやってもらいたいのが料理です。私は料理本をたくさん持っているのですが、夏休み前になると子どもたちはその料理本を見ながら「夏休みはこれを作ろう」と付箋をペタペタ貼っていました。普段は忙しくてなかなかできなくても、夏休みのように比較的時間に余裕がある時には子どもと料理をするいい機会です。
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