そうすると、みんなは花火をやったんだな、と受験生は一瞬さみしくなってしまうでしょう。だから私はもう4人とも一蓮托生で、今年は受験生を応援しよう、みんなも協力してね、と言っていました。
長男と次男は年子だったので、2年間はかき氷も花火もプールもなし。三男の受験までには1年空いたのですが、また来年は三男の受験でできないから今年はたっぷり楽しむぞ、と子どもたちは毎日のように花火とかき氷を楽しんでいました。一番下の長女の時は、お兄ちゃんたちはいよいよお前の番か、頑張れ、とみんなで応援していました。
わが家は小さい頃からいつも4人一緒に行動し、私も平等に接することに気をつけていたので、このルールに対して子どもたちから不満や文句が出たことがありません。「家族に受験生がいる時はみんなで応援する」「僕(私)も受験生になったら応援してもらうんだ」と思っていたようです。
よく受験生がいる家庭でのきょうだいの対応について質問を受けることがあるのですが、高校受験や大学受験ぐらいの年の子ならともかく、小学生の子に「受験生なんだから、あなただけ頑張りなさい」と言うのは酷かと思います。もし他にきょうだいがいるとしたら、「皆で一緒に応援しよう」「邪魔しないようにしようね」と言い、受験生を最優先にして過ごしやすい空気を家の中に作ることも親の役割ではないかと思います。
(構成/教育エディター・江口祐子)

※「中学受験の意義」(佐藤亮子・安浪京子著)から一部編集
中学受験の意義
佐藤 亮子,安浪 京子


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